2006年植樹のカベルネソーヴィニョンは、ヘルダーバーグの中腹、標高320ｍの所に畑がある。ここでは、房は小さく締まっており、収量は少ない（6トン/ha）。このため比較的きめの細かいカベルネを造ることができ、粘土質土壌は力強さ、緊張感、フレッシュな酸味を持つワインになる。風味とタンニンの構成に複雑さを加えるために、カベルネフラン（2007年植樹）を数樽ブレンドしている。ブドウ畑の区画のほとんどは、砂岩と花崗岩に由来する深い赤色の粘土質の豊かな土壌で育っている。区画は土着のフィンボスに囲まれている。ブドウは、ステレンボッシュ山脈とヘルダーバーグ山脈に挟まれた谷の中腹、海抜250～400メートルの急斜面に植えられている。ブドウは熟度に応じて小ロットに分けられ、手摘みで収穫され、別々に醸造される。ここでは、伝統的な方法のみを用いて、開放式発酵槽で優しく自然に行われる。このワインは、2022年12月14日に手作業で瓶詰めされるまで、古いフレンチオークで21ヶ月間熟成された。濃いルビーレッド色。熟した赤いベリー、カシス、新鮮なハーブのほのかな香り。フレッシュな自然な酸味が熟した果実味を抑えている。渋みはしっかりしているが繊細で美しく洗練されている。余韻も長い。5％のカベルネフランによって、しっかりとした骨格の中にも角の取れた丸みやシルキーな滑らかさと清涼感、そして全体に柔らかくまとまっている。このワインは、例えるなら光沢のある真黒なドレスを着たモデルのようにエレガントで美しく光り輝いている。ステレンボシュを代表する美しいカベルネソーヴィニョンには間違いない。鉄板焼き、牛ステーキ、ローストビーフなど様々な牛肉料理に。また、牛肉にワサビを添えても良い。